一部週刊誌で女性トラブルが報じられていたタレントの中居正広さんが1月23日、芸能界引退を自身のファンクラブサイトで発表。また、23日は渦中のフジテレビの社員説明や親会社「フジ・メディアHD」の臨時取締役会が行われました。
今後、中居さん本人がトラブルについて説明する可能性はあるのか。そして、第三者委員会の調査はどのように進められるのか…。芸能界における法律問題に詳しい河西邦剛弁護士に見解を聞きました。
(2025年1月24日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
◎河西邦剛:弁護士 エンターテインメント法務の第一人者 芸能界における法律問題に詳しい
中居さん引退…“発表方法”に賛否も 専門家「守秘義務条項が“壁”に」

23日、自身のファンクラブサイトで「本日をもって芸能活動を引退いたします」と発表した中居正広さん。自身が代表を務める個人事務所「のんびりなかい」を廃業することも明らかにしています。
今後、中居さんが自身の口でトラブルについて説明する可能性はあるのでしょうか?河西邦剛弁護士の見解はこうです。
「結論から言うと、ほぼないと思われます。口外禁止条項、守秘義務条項というものがあった場合に、中居さんとしては何か話をするとき、どの範囲が守秘義務条項かについては不明確さもあり、女性側からクレームが入る可能性があるわけです」
「例えば、出会った経緯や周辺情報でも、周りから特定されてしまう可能性があると。女性が『一切話してほしくない』となった場合に、その状況下で中居さんが話せるのか。会見でどの部分は話してはいけないのか、話していいのか、かなり線引きが難しくなります。仮に“線を超えた”と女性側から思われれば、後に責任追及をされる可能性もあるので、中居さんからすると、話すメリットもないということになってきます」
この「守秘義務条項」は、今後始まる第三者委員会の調査にも大きく関わってくると河西弁護士は話します。仮に、中居さん側に調査に応じる意思があっても、中居さんと女性側との間で結ばれている守秘義務条項が“壁”になるということです。例えば女性が、フジテレビ側に情報が伝わる懸念などから、「中居さんが調査に応じること」を拒む可能性があります。そうした場合、中居さんからも女性側からも話が聞けない可能性はありうると思うと河西弁護士は指摘します。