乳用牛の飼育へ 能登牛生産の夢は抱きつつ

事業を引継ぎ牧場主として歩み出そうとしていた卯木崇文(うのき・たかふみ)さんです。

卯木崇文さん「色々こうしようか、ああしようか考えることがあったんで、それは全部できなくなっちゃいましたね。(牛農家をやめるのは)無念、残念ですね…なんかどうしようもないですね今の状況では…」

あれから間もなく1年。能登町鶴町にある酪農家で卯木さんは働いていました。

卯木崇文さん「酪農家ですね。牛乳を搾っている」

今、卯木さんは能登町にある柴野牧場から手伝いを頼まれています。

卯木崇文さん「世話しているのが普通の感じですかね。かわいいのもありますし、たまにきかんやつもいるんで腹立つ時もありますけど、楽しくやっていると思います」

地震により能登牛の牧場主となる夢が奪われたものの、いまも牛に携わる仕事を続ける卯木さん。

卯木崇文さん「(他の仕事をしようとは?)それはあまりなかったです。他のことができるかというのも考えると、牛の世話をするのが当たり前というか、当然かなというか(他は)あんまり考えなかったですね」

もう一度能登牛農家になりたい気持ちはゼロではないと卯木さんは話します。

一度は希望を失ったものの、また自分の牛を育てたいと話す姿からは夢を諦めない思いが日増しに強くなっていく様子が伝わってきます。