■工夫だけでは限界… 保育園では“苦渋の決断”も
子どもたちに、美味しくて栄養のある給食を…。しかし、そのメニューを考える上で、数々の“値上げ”が頭を悩ませていました。

しらゆりこども園 管理栄養士 坂本美紀子さん
「やはり給食費との兼ね合いをすごく考えなきゃいけなくなっている。野菜の値段の高騰が激しくなっているので、カット野菜を活用したりとか、もやしなど価格の安い変動の少ない野菜に変更するなどして対応しています」
値上げの影響により、材料を変更するなどして対応。デザートも、本来はカキなど季節のフルーツを出したいところを、価格が安定しているバナナで代用しています。

さらに、この先についても…
しらゆりこども園 管理栄養士 坂本美紀子さん
「小麦の価格も高騰しているので、パンや麺がもう少し減ってしまったり、ごはんの回数がもっと増えてしまったりするのかなと思います」
ただ、献立を工夫するだけの努力では、限界と判断。子ども達の為に園は苦渋の決断をしました。

しらゆりこども園 伊藤美帆副園長
「子ども達の栄養価というところと、色んな旬な食材をこの幼児期の時に食べさせたいという思いもあるので、園児1人につき1000円くらいの値上げをせざるを得ない状況です」
2023年4月から給食費の値上げを決断。このほか光熱費や教材なども値上げしているため、職員で話し合いながら、できる限りのコストカットをしているそうです。
しらゆりこども園 伊藤美帆副園長
「(お知らせなど)ペーパーレスにしたりということでコストを削減。子どもと一緒に考えていくところに教育の価値をおきたいとは思っています」
育ち盛りの子どもにも影響を及ぼしている“値上げの波”について街の人は…

20代の父親(子どもが4歳)
「今日はたまたまオムツを買ったんですけど、ベビー用品とかそういうものはもう先に買ってます。けっこう負担はかかってくる。飴とかお菓子とか高くなってくるんだって」

30代の母親(子どもが3歳と3か月)
「賃金が上がらないのに物価だけ上がるので、生活苦しくなるっていう悪循環。(紙オムツとかは)買い控えることはできなくて…」
10月以降、子育て用品でも相次ぐ値上げ。家計への影響は今後も続きそうです。