宮古島市長選を取材した今井記者は今回の選挙結果をこう解説します。
▼今井憲和記者
「前副市長の嘉数さん、当初はかなり厳しい戦いになると想定されていました。今回の選挙の大きな特徴は、オール沖縄勢力と一部保守系が支援した現職の座喜味さんに対して、嘉数さんを含む保守系候補は一本化が出来ず、3人に分かれたことです」
「自民党県連も厳しい状況だとみたのか、今月9日に行われた「新春の集い」では、19日告示の沖縄市長選挙には言及しても、宮古島市長選挙には触れないという状況がありました」

「勝因について嘉数さんは、経済界との連携をはじめ、選挙戦が始まる前から子育て世代との意見交換の場を設けるなどして、若者や女性からの支持を広げることができたと振り返っています」
「また取材の中で感じたのは、高騰する住居費問題や少子化対策など多くの候補者が同様の政策を掲げ、争点が見えづらかった今回の選挙戦において嘉数さんは、副市長時代の経験から準備期間なしで政策にとりかかれること、あえて保守系として立候補することで、オール沖縄系の現職より国とのパイプが作りやすく財源を確保しやすいことをアピールするなど、他の保守系候補や現職との差別化を図っていました」
「宮古島市では1Kの賃貸住宅の家賃が月5万円から8万円に上がるなど、若者が島に住めなくなっているなか、嘉数さんが即戦力としてどのような手腕をみせるのか注目されます」