カカオショック時代の新標準!?「プレミアム準チョコ」

 今後、チョコレートはどうなっていくのでしょうか。そもそもチョコレートというのは、カカオ豆を砕いた「カカオマス」から作られる「ココアパウダー」と「ココアバター」を主な原料としています。

 ▼茶色いチョコレート:ココアパウダー+ココアバター+砂糖など
 ▼ホワイトチョコレート:ココアバター+砂糖など

 実は、このココアバターは「植物油脂」に代替可能なため、カカオの割合を減らしてチョコレートを作ることができるのです。私たちが普段食べているチョコレートにも、植物油脂が入っているものが多くあります。

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 そして業界では今、「プレミアム準チョコ」というものが注目されています。チョコレートというのは、ココアバターの含まれる割合などによって、「チョコレート」と「準チョコレート」に規格が分かれていますが、この「プレミアム準チョコ」は、準チョコレートの規格でありながら高品質を実現したものだということです。製品を手がける不二製油によりますと、口に入れたときの溶け具合(口どけ)がココアバターとほぼ同じで、「これまで『チョコレート』規格にこだわっていたお客様からも引き合いがあります」とのこと。試食した前田春香アナウンサーは「全く違いが分からない」と感想を述べています。

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 今回のカカオショックについて、広島大学の佐藤名誉教授は「生産国の貧困対策や生産技術の向上などを考慮すると、カカオ豆の国際価格は多少上がっていく方が望ましい」と話します。チョコレート好きにとっては厳しいカカオショック。まだしばらく続きそうです。