気仙沼市によりますと2024年度のふるさと納税の寄付額は2024年12月時点で112億円と前の年をすでに26億円上回り過去最高となりました。


2024年11月末時点の寄付額は約60億円でしたが年末の駆け込み需要により12月だけで50億円以上の寄付がありました。

気仙沼市・けせんぬま創生戦略室 臼倉拓志室長
「予想を超える多くの寄付を全国の皆様からもらったことに非常にありがたく思っている」


ふるさと納税は自分の故郷や応援したい自治体などを選んで寄付できる制度です。気仙沼市への寄付の総額は2020年度が4億円でこの4年間で28倍に増えたことになります。

市はふるさと納税の認知度が上がっていることや返礼品を充実させていることが要因だと分析します。

気仙沼市・けせんぬま創生戦略室 臼倉拓志室長
「納税サイトの窓口を着実に拡げてきている。返礼品についても毎年ラインナップを増やしているので、それが寄付が増えた要因かなと考えている」


水産加工品を製造する気仙沼市のカネダイは、返礼品の水産物を扱っていて特に年末は発注が集中し工場はフル稼働で対応したといいます。
特に人気が高いのはカニだといいます。


カネダイ 佐藤俊輔社長
「大きなつめや棒肉が入っていて、ここまで大きいものは一般的にはスーパーにはなかなか並べられないのですごく贅沢に食べてもらえる」


返礼品の受注が好調なことから今後、態勢を強化することも検討するとしています。

カネダイ 佐藤俊輔社長
「水産品の既存の売り場が厳しい状況が続く中、新しい仕事先としてここ数年、数量が増えていて一番のかき入れ時の年末には全社上げて製造させて頂き非常に有り難い」

寄付額の112億円は気仙沼市の一般会計予算の約3分の1にあたり市は地方創生の財源として活用する方針です。

気仙沼市・けせんぬま創生戦略室 臼倉拓志室長
「子育て支援や教育の充実に活用しているので、引き続きそうした財源として使わせてもらいたい」

気仙沼市によりますとポータルサイトの掲載手数料や返礼品の買い取りなどの費用がかかるためおおむね寄付額の半分程度が市の財源になるということです。

2024年度のふるさと納税について宮城県内で上位の自治体は、1位の気仙沼市に続き2位は角田市で約46億円。3位は大河原町の29億円です。
ともに生活用品大手の「アイリスオーヤマ」の工場が立地していて、返礼品には、寄付額が大きくなる家電製品が多く出品されています。
また4位の石巻市は約18億円、5位の塩釜市は約10億円で、それぞれ、海の幸が人気を集めているということです。