なぜ、『フトヒゲソコエビ』大量発生?
『フトヒゲソコエビ』の大量発生は、能登半島地震による富山湾内での海底地すべりが影響しているといいます。
広島大学 富川光教授「海底の地滑りが起こることによって、海の中の生き物はかなり数を減らしてる可能性がある。そうした生き物は、おそらくこのヨコエビの競争相手として存在していた。しかし、海底の土砂崩れが起こって、このヨコエビの競争相手が排除された形になってしまうと、こういった荒地のようなところに真っ先に入って来られるのがヨコエビですので、急激に数を増やすということはあり得ると考えております」
海底地すべりによる環境悪化で、生命力の強い『フトヒゲソコエビ』の天敵がいなくなり、一気に繁殖したのではないかとみています。
富川教授によると、ヨコエビはマリアナ海溝の水深1万メートルの海底でも、ペルーの4000m近い高い山でも生存可能で、淡水や海水だけでなく、50度ぐらいの温泉の中でも生息できるということです。
広島大学 富川光教授「ヨコエビは非常に繁殖力が高く、卵からかえった子供が親と同じ形をして、すぐに親と同じような生活を送ることができますので、荒地みたいな環境にも親が入り込めばすぐにそこで繁殖を開始し、子孫を増やすことはよく知られていることです」