海底地すべりの場所で大量発生

去年6月、富山県水産研究所が富山湾で行った調査で、深海900メートルで崖のような段差が見つかりました。海底地すべりが起きたと見られる痕跡です。この調査で、海底地すべりとみられる痕跡は少なくとも4か所見つかったということです。

刺し網漁をしていた場所にも、南北に3キロ、東西に500メートルに渡って地すべりが発生していたことが、海上保安庁の調査でわかりました。庄川と小矢部川の河口沖で、地震前よりも最大10メートルほど深くなっていることもわかりました。

広島大学 富川光教授「他の生き物がなかなか入れないところに入って爆発的に数を増やすのが彼らの生きるための戦術です。環境が悪くなると大部分が死んでしまうんでが、少しでも生き残れば、それをもとにたくさん増やせるので、今回は富山湾で何かしらのいくつかの要因が重なる形でヨコエビが増える環境が整ったために、数が増え、結果的に漁師の刺し網の被害が出てるのかもしれないです」

能登半島地震以降続く富山湾の異変。

富川教授はヨコエビの大量発生については、今後、富山湾内の環境が落ち着いてくれば、他の生き物がまた入ってくることによって、ヨコエビ大量発生は落ち着いてくるとみています。