バスケットボール、「最も小さい」選手に送られる喝采

8月には、FIBA(国際バスケットボール連盟)アジアカップがサウジアラビアで開催される。

日本は、中国、モンゴル、グアムの予選Cグループで3戦全勝でトップ通過。1971年以来の優勝を目指して戦うことになるが、キーマンになるのが河村勇輝だ。パリ五輪後、NBAのメンフィス・グリズリーズに移籍し、昨年10月、田臥勇太、渡邊雄太、八村塁に続く日本人4人目のNBAデビューを果たした。ハイライト動画として"バズった"巧みなノールックパスを始め、3ポイントシュートなど、点が獲れるポイントガードとして存在感を増している。

今季、NBAに選手登録された河村の身長は5フィート8インチ(約173センチ)。全30チームの約520選手で最も小さい。それでも機敏な動きやパスセンスで大柄の選手の隙間を縫うように駆け抜ける河村のプレーに全米のファンは喝采を叫ぶ。河村を軸に、54年ぶりのアジア制覇を狙う日本のバスケは注目だ。

世界ランキング2位で勢いづく男子バレー

9月には、バレーボール男子世界選手権大会がフィリピンで開催される。パリ五輪では、準々決勝でイタリアに敗れ、メダル獲得には届かなかった。五輪前に行われたネーションズリーグでは決勝に進出し、惜しくもフランスに敗れたが世界ランキング2位にまで上り詰めた。

チームのエースは、石川祐希だが、五輪では西田有志、高橋藍の若手が活躍し、世界選手権もこの二人がチームの命運を握ることになるだろう。ただ、西田は、パリ五輪でイタリアに敗れた後、SNSで「いったん代表を休憩します。進化して戻る予定なのでそれまで待っていてください」と述べており、代表活動を停止している。

仲間を鼓舞し、チームを盛り上げるキャラクターとスパイクを含めた攻撃力は日本に欠かせないもの。復帰の舞台として、世界選手権は申し分ない大会であり、そこで石川に代わるエースの働きを見せてくれるに違いない。