12月13日の夜やその前後に、ふたご座流星群が活発になることが予想されています。天文学に詳しい山陽学園大学地域マネジメント学部の米田瑞生さんに、今年の観測のポイントなどを教えていただきました。

昨年の「ふたご座流星群」

ーふたご座流星群はどんな特徴がありますか?

(山陽学園大学 米田瑞生さん)
「活発で明るい流星が見られることで知られています。今年は一晩中、月が夜空にあるため、流星の観測の邪魔にはなりますが、普段よりは多くの流星を見られることが期待されます。流星群は、彗星からこぼれ落ちた、塵・ダストが地球大気に突入して発生することは、10月の記事で紹介しました」

「太陽から遠く、とても低温である場所を起源としている彗星が太陽に接近して高温になると、彗星から氷の破片が、彗星の軌道にばら撒かれ、塵・ダストが彗星の軌道上に残ります。その彗星の軌道を地球が通過するときに、流星群が発生します」

「多くの流星群は、どの彗星を起源としているか、特定されています。ところが、12月13日あたりに地球の軌道と交わる軌道を持つ天体として発見されたのは、彗星ではなく、小惑星『ファエトン』でした」

「小惑星は、氷の塊というよりは、岩石質です。太陽に近づき溶け落ちるような、氷の天体ではありません。ファエトンは、以前は彗星だったものの、氷でできた部分が失われ、岩石質の部分だけが残り、小惑星になったのだろうと解釈されていました」