■遺されていた娘と息子の写真 「寂しかったんじゃないかな…たぶん」

開始から4時間…。遺品の整理は終わろうとしていました。遺品の一つ一つが男性の生きた証です。

(ココピア社員)
「転勤をすごくされていたようなんです。住所が色々あったんで、これをずっと持って…引っ越しされていたんでしょうね」

「こういうのは、割とバラで引き出しの中だったりとかにあるのは見かけるんですけど。しっかりファイリングされているのは、ちょっと珍しいと思いますね。なんかすごく楽しそうだなという感じはしますね」

社会から孤立する中でも、残したかった思い出なのでしょうか…。

大切に保管していた17年前の葉書には、男性の娘と息子とみられる子どもの写真が載っていました。

(ココピア社員)
「身の回りや家の中がすごく荒れている状態の現場がよくあるので、そういう現場を見てからここの現場を見ると、『死にたくて死んだ』とかそういうのではなくて、『生きたかった』という風に思いましたね」

(ココピア 藤原明裕社長)
「寂しかったんじゃないかな…たぶん。想像しか僕らにはできないですけど。これは誰かに伝えられるとか伝えられないは別にして、僕らなりに見送るために、こういうことがあったという受け止めはできたのかなって思います」

私たちのすぐそばにある孤立死。目をそらしてはいけない社会の姿です。



男性が残したアルバムや時計などは今後、寺に依頼し供養する予定だということです。