商品は完売。高校生の元気が広がれば
お客さんからの温かいことばに、生徒たちも少しずつ積極的に声をかけられるようになってきました。
生徒
「さつまいもとにんじんのフィナンシェと、ほうれんそうとかぼちゃのフィナンシェです」
はつらつとした声に午前中のうちに用意していたフィナンシェ75セットが売り切れとなりました。
午後1時。まつりの目玉「花傘おどり」が始まると、にぎわいは最高潮を迎えます。

生徒の一部は、花傘おどりの踊り手としても参加。
ここでも、地域を盛り上げます。
露店も順調・・・と思いきや、思わぬ壁にぶつかりました。
この日の柳井は正午の気温が13.7度。この時期としては、気温は低めです。
フィナンシェと大学芋は完売したもののスムージーは残ってしまいました。
高校生呼び込み
「高校生が作ってます。いま値引き中です、いかがですか」

初めの緊張はどこへやら。みずから声をかける接客もすっかり板についてきました。
この取り組みを始めるまでは、生徒たちには、地域の人と話す機会があまりありませんでした。今回、地域を思って動いたことで、生徒たちにも変化があったといいます。
生徒に協力した柳井さつきさん
「最初はおそるおそる、なかなか意見も出なかったですけど、本当に日を追うごとに、もっとこうしたいとか、自分たちの意見をどんどん出してくれて、きょうも本当に子どもたちのほうから積極的に接客をしてくれたので、すごくよかったと思います」
生徒たち自身も、この1日で成長を感じたようです。
生徒
「あんまりふだんから話す機会がないので、地域の人と。いろんな年代の人と話が出来てよかったです。買って頂いた人全員が本当に優しくて、笑顔でおいしかったよって言ってくれたのが、本当にうれしかったです」
生徒
「海外の人とかもたまに来てくれたので、柳井のことを知ってもらえたんじゃないかと思いました」
午後3時半。思いがこもったオリジナルスイーツ、およそ200個は無事完売。
スムージーも売り切りました。
生徒
「大きい声で販売しようと思って、みんなで声かけしたら、温かく笑顔で買って下さる方々がたくさんいて、すごい、柳井ってあたたかいなというふうに思いました」
「地域のために」と始めた取り組み。それが逆に、地域の人に支えられ、地域から力をもらうことになりました。
生徒自身が柳井の魅力を改めて知ることになりました。
柳井商工は再来年2026年には、周辺の高校と再編統合されることが決まっています。だからこそ・・・
生徒
「柳井市の人口も結構減っていっていて、そういうのもあると思うんですけど、やっぱり自分たちの、高校生とかの元気さが広がっていったら1番いいかなと思いました」
「地域を盛り上げたい」高校生のその思いとパワーは確かに、届いたはずです。