30年後は「世界のサッカーシーンを日本がリードしているような成長を」
―――Jリーグが始まって30年あまり。次の30年が、また次の目標になると思うのですが?
30年後にサッカー界がどんな世界になっているかなんて考えても、たぶん正解はでてこないと思うんですね。でも「世界のサッカーシーンを日本がリードしていられるような成長をする」ということなんじゃないかなと思います。成長するというのは「経済的に成長する」というのもそうなんですが、一方で「サッカーを楽しむ人、関わる人が今の2倍、3倍増えるようになる」と、30年後のJリーグはおもしろくなるんじゃないかと思っています。
―――最後に、野々村さんにとってリーダーとは?
頑張ったら報われるとか、熱中して没頭していたらすごくいいところまで来ているとかの仕組みを用意してあげる人。その仕組みを作るためにたくさんの人と一緒になって仕組みを作る人というイメージですね。
■Jリーグ(正式名称:日本プロサッカリーグ)
1980年代後半からプロリーグ設立が検討され、1991年に法人設立。1993年にJリーグ開幕。当初は10クラブでスタートし、1999年に2部(J2リーグ)、2014年に3部(J3リーグ)を創設。30周年を迎えた2023年には60クラブに増え、所在地は41都道府県に広がる。
■野々村芳和
1972年静岡県清水市生まれ。慶応大学法学部卒業、1995年ジェフユナイテッド市原(現・ジェフユナイテッド千葉)選手加入。2000年コンサドーレ札幌(現・北海道コンサドーレ札幌)移籍。2001年現役引退。解説者を経て、2013年株式会社北海道フットボールクラブ(現・株式会社コンサドーレ)社長。2022年6代目チェアマンに就任。
※このインタビュー記事は、毎月第2日曜日のあさ5時30分から放送している『ザ・リーダー』をもとに再構成しました。『ザ・リーダー』は、毎回ひとりのリーダーに焦点をあて、その人間像をインタビューや映像で描きだすドキュメンタリー番組です。