“悪質カスハラ”「氏名公表」に賛否 妥当?やりすぎ?
藤森祥平キャスター:
カスハラをした人の氏名の公表について、いろんな声が上がっていました。
小川彩佳キャスター:
VTRの中では賛否両論でしたけれども、島田さんは条例案についてはどう評価しますか?

予防医学者 島田恭子さん:
対応者や組織を守るという意味では、有効だと考えています。お店の対応者ではどうしようもないカスハラはやはり存在しまして、廃業に追い込まれたり、お店を閉じなければいけなくなってしまう事案に対して、警告するという2段構えを取れる点では、意味のある取り組みかなと考えています。
小川彩佳キャスター:
抑止力にはなるということなんですね。伊沢さんはいかがですか?

株式会社 QuizKnock CEO 伊沢拓司さん:
先ほどのVTRの映像を見てしまうと、どうしても感情的な判断が入らざるを得ないなとは思ってしまいますが、より慎重に考えなければならないケースかなと思います。
これまでもひどいケースというのは、刑事罰に処されててそのときに名前は出ています。今回の条例の対象となるのは、そこには当てはまらないケースだと思われます。
委員会が開かれるということですが、正規の裁判を経ない判断となりますから、法による法律や条例による判断が開示されないわけです。そうなると、それが正しく運用できるのかというのは、考える必要がでてきます。
しかも、今はSNS全盛の時代にあって、いわれなき「ネットリンチ」といった名前を勝手に出されるとか、犯人に仕立て上げられてしまうことも存在します。
間違った名前が出る、ある犯人に対して別の名前が出るケースもあるなかで、名前を出すことに関して、この条例が認められてしまうと、その「ネットリンチ」を助長しかねず、社会的な影響を考えてしまう可能性があります。
カスハラを減らす方法は他にもあるなかで、あくまでこの名前を出すのは目的ではなくて減らすための手段ですから、そういったあたりの影響というのも、社会的なリスクを勘案して議論が進むべきかなと思います。
予防医学者 島田恭子さん:
公表制度の導入の場合、一般的にはその公表期間・削除基準などの運用ルールというのが考えられていると思います。
慎重な適用が必要ということで、特にカスハラの場合は、認知症や精神疾患ゆえにカスハラとみられるような言動をしてしまう方々も一定数います。そこをどのように基準を設けていくかは、とても慎重な判断をしなければならないと思います。

藤森祥平キャスター:
実は、このカスハラという言葉が広がる前、奈良市は2007年からこうした取り組みをしています。独自の対策で、市の業務を妨害する“悪質クレーマー”の氏名を公表するとしていましたが、これまで公開されたのは、実際には1人だけでした。
奈良市の担当者は、これによって「職員が毅然と対応できる」と、一定の効果があったと話をしています。この氏名公表による抑止効果は、どこまで期待できるのでしょうか?














