深刻化しているカスタマーハラスメント=カスハラ。三重県桑名市が発表した「悪質なカスハラをする人の氏名を公表する」対策案。“自覚があるカスハラ”の抑止力になると期待される一方で、氏名公表で抑止できない“無自覚なカスハラ”とは…?

「氏名公表」深刻化する“カスハラ”

2024年11月、都内でタクシーに乗車してきた女性客。

女性客
「これ抜けられるの?あっちの方に右行ける?」

運転手
「柵の向こうなので行けないですよ、ここは」

ドライバーが一方通行のため、右折できないと伝えた途端…

女性客
「急いでるときに限って、こういうバカ運転手の車に乗っちゃうんだよね」

運転手
「バカっていうのは失礼じゃないですか?」

女性客
「バカじゃない!?行けない道行っちゃって…」

別のタクシーでも、ドライバーに暴言を浴びせる様子が…

男性客
「ゆっくり行ってるから、後続車にこんなにバーッて、トラックでこんなゆっくり走ってるやつに抜かれとんのやろ!そっちのほうが危ないから言うとんじゃアホ!」

運転手
「そうおっしゃいましても…」

男性客
「なにが『そうおっしゃいましても』じゃアホ!」

葵交通 田中秀和社長
「(カスハラには)ずっと我慢をして耐えているので、そのストレスは大変、大きい。同じ人間同士でありますので、もう少しその部分は気をつかっていただけるとありがたい」

カスハラ被害は、首都高のお客様センターでも…

利用者
「大丈夫か?バカ野郎。聞こえてるから言ってんだから」

オペレーター
「何時に終わるというお約束・ご案内は、こちらではできかねます」

利用者
「お前じゃなんの役にも立たねぇ」

オペレーター
「申し訳ありません。今の段階では…」

利用者
「ばーか。大丈夫か?おい」

カスハラの問題が深刻化する中、大胆な対策を取る自治体も出てきています。三重県の桑名市は、全国で初めて「氏名の公表」を含むカスハラ防止条例案を、12月の議会に提出すると発表しました。

条例案では、カスハラを受けた店などが市に相談。有識者らでつくる対策委員会が、カスハラを行った人に聞き取りなどの調査を行います。その後、悪質なカスハラに該当すると判断されれば、警告を行い、それでも改善が見られない場合には、ホームページなどで名前を公表するとしています。

こうした対応に、街の人は…

賛成・桑名市民 女性
「賛成です。やっぱり理不尽に責められて、でもお客様だからと耐えてる部分は絶対あったので」

反対・桑名市民 女性
「お客さんの名前は、プライバシーにかかわってくるから、名前を出すことはダメですよね。やりすぎですよね」

賛成・60代男性
「お客さんのプライバシーを守るというほうに行き過ぎてしまって、従業員が守られないのはどうかと思う」

反対・20代女性
「私は反対です。自分もそういうつもりがなくても、そういうふうに思われて名前聞かれたりしたら怖いなと思います」