退職金“ポイント制”導入する企業も

退職金制度に詳しい須田教授は「一つの職場で長く働けば、多くの退職金をもらえるという仕組みは今の時代にそぐわない」といいます。今は転職してキャリアアップの時代です。

企業によっては退職金“ポイント制”というものを導入しているところがあります。

在職中の職務能力などに基づきポイントを付与するので、勤続年数ではなく、しっかりと個人の能力を見てくれるというものです。

他にも須田教授は「退職金の課税がすぐに変わることはないと思うが、段階的に変わる可能性はある」ということでした。まずは企業側が率先して、退職金制度を見直す流れになるのではないかということです。

井上キャスター:
各企業、401kなど運用しているところも増えてきていますが、やはり年金が尻すぼみになっているので、退職金の存在感が大切になるという所はあると思いますが、個人事業主に近いお二人からすると不思議に映るのかなと思います。

松田さん:
僕は元々そういう対象に無いから、無いとどうなるかというと、今、現役で働いているうちに将来の備えをしっかりやっていかなきゃいけないので、NISAやったり、iDeCoやったり、今やれる、積み立てる方法でやっています。

よく言われるのは、退職金をもらう年齢になって、大きなお金をもらっても、そもそも趣味に対するモチベーションとか、旅行に行きたいというモチベーションとかが落ちてる可能性もあるので、やはり、今稼いだ分もらえるという仕組みは、経済を回していく上でも、良いのかなという気持ちはあります。

ホランキャスター:
そのためには、休みを取りやすくするとか、自分のプライベートの部分を充実させる余裕みたいなものも作らなきゃいけないなと思います。

働き方も変わってきている、社会も変わってきている、家族の形も変わってきている中で、何十年と続いたルールをどうアップデートさせていくかは様々なところで必要だろうなと思います。

井上キャスター:
一気に壊す必要もないと思っていて、もっと選択できていいんじゃないかなと思います。「私は早めに何%もらいたいです」とか、大谷さんのメジャーの契約じゃないですけど「私はもう後でいいですよ」みたいな。

松田さん:
イチローさんもそうでしたよね。それも一つの賢いお金の貰い方のような気がしますけどね。

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<プロフィール>
松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父