船を受け入れる“あき”がない 受け皿不足の現状

不法係留に悩まされているのは、行政だけではありません。愛知県飛島村の「飛島マリン」は、船を陸に上げるクレーンや、メンテナンスをする工場を備えている正規のマリーナです。

(伊勢湾陸運 マリン事業部・岡村純一常務取締役)
「業界自体のイメージが悪くなるし、ルールにのっとって遊んでほしい。船は(年間で)25万円~30万円くらいで預かれます」

飛島マリンでは、月に2~3万円と月額駐車場とほぼ同じ料金です。しかし、そもそも不法係留の船を全て受け入れるだけの“あき”が、周辺のマリーナにはないそうです。

(船の所有者)
「リーズナブルに公的な船を泊める場所があれば、そっちへ移る。罪悪感は、多少はあります」

(愛知県海部建設事務所・鳥居隆昭課長)
「受け皿を作らないと、問題は解決されないと思っています」

国は、不法係留ゼロを掲げていますが、全国に約5万隻と程遠いのが現実です。単に取り締まるだけでなく、船を泊められるところを増やすなど、根本的な対策が必要です。

CBCテレビ「チャント!」2024年10月31日放送より