緊迫の出国審査、タリバン兵「パキスタンに逃げるつもりだろう!」

午前8時半。トルハムにたどり着いた直後の様子を、支援チームのカメラが捉えていた。国境越えを目指す人達が多くの荷物を持ち、列をつくっている。
支援者
「家族皆、集まって」
ファティマさん一家もその列に並び、出国審査の時を待つ。間もなくして、ファティマさんたちの名前が呼ばれた。

タリバン兵(取材に基づくイメージ)
「パキスタンに渡航する目的は?」
ファティマさんの夫(取材に基づくイメージ)
「息子の病気の治療をするためです」

タリバン兵(取材に基づくイメージ)
「お前の子どもは元気で、話も出来るじゃないか。パキスタンに逃げるつもりだろう!」
激しい口調で尋問するタリバン兵に、ファティマさんの夫は息子の病状を示す書類を見せ、説明を続けた。
東京で進捗を見守る瀬谷さんにも、緊張が走る。待つこと10分。

瀬谷ルミ子さん
「今ちょうど、連絡が来ました。出国のスタンプを押されたって」
「よかったです、とりあえず。出国スタンプが押されたというのが一番のハードルというか、一番大変なところなので」
カブールを出て、およそ10時間後。ファティマさんたちは、無事パキスタンで待ち受けていた支援チームと合流した。














