「着地点に落とし穴、そんな気分です」再び悪化する体調

 ところが、今年8月。記者のもとに倉田さんからメッセージが届いた。再び体調が悪化したというのだ。

(倉田さん届いたメッセージ)「着地点に落とし穴掘られていて、気づかずにまんまと嵌まってしまった、そんな気分です」

 自宅を訪ねるとーー
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(倉田麻比子さん)「目を開けていられないんです。起き上がれないし、目も開けていられない、頭も回らない。目自体の形で痛い。頭も痛い」

 診断は白内障と瞼の痙攣。新型コロナワクチンの副反応のデータベースに似た症例があり、眼科で「これもワクチン後遺症の可能性がある」と指摘されたという。

(倉田麻比子さん)「後から後からいろいろ出てくるので、次は何が出てくるんだろうという不安は常にあります」

 接種から1年半以上経っても治らない後遺症。倉田さんは出口を求めこの秋から、自宅から約50km離れた兵庫県宝塚市の病院に通い始めた。担当はワクチン接種後に体調不良を訴える患者を100人以上診察してきた児玉慎一郎医師だ。

(児玉慎一郎医師)「いま一番困っている症状は何ですか、けん怠感?」
(倉田麻比子さん)「けん怠感と目が痛いことです。右目」

 長引く症状の原因を探るため、この日は血液検査の結果の確認が行われた。倉田さんには筋肉の動きや免疫の働きに必要なビタミンDが不足していることがわかり、今後、薬や食事などで補充していくことになった。