主戦場「北区」で自民が仲間割れも、公明党の“団体票”固め勝利へ
区割り変更に伴い、東京12区は北区全体と板橋区の一部を含む。主戦場は北区となった。
高木氏は北区出身で、北区議と北区選出の都議を30年近く務めた経歴を持つ。圧倒的な地盤を持つものと思われていたが、北区特有の事情が懸念された。
今年4月末、北区議会の自民会派が分裂。他候補の陣営はこの状況を「自民党の区議たちは、一枚岩になって高木さんを応援できないだろう」と好機と捉えていた。
しかし冒頭に挙げた高市氏による応援演説には、コロナ療養中だった大沢議長を除き、自民党区議の全員が参加。
高木氏の陣営幹部は「それぞれ色々と思うところはあるかもしれないけれど、結局みんな選対に入って一致団結している」と自信を見せた。
また北区はこれまで、公明党の太田昭宏元代表や岡本三成政調会長(今回は東京29区から出馬)を選出してきた選挙区で、公明党の組織力が強い。
高木氏の選対幹部は「北区の自民党はこれまで、公明党の候補を相当応援してきた。“恩返し”じゃないけれど、今回は公明が自民をしっかり支援してくれるはず」と期待を寄せた。
実際に太田元代表が高木氏の応援演説に入るなど、陣営は自公の連携を公然と示した。
ある選対関係者は「公明党がかなり動員していて、1票単位で把握しているようだ。(報道)各社の調査で高木さんがリードしている理由かもしれない」と公明党による“団体票”の強さを示唆した。