教育無償化は? 奨学金打ち切りで困惑
こうした声が上がる中、各党がこぞって打ち出しているのが、教育の無償化。
衆院選の公約には、大学の授業料値下げや無償化、奨学金の拡充などが掲げられています。

ただ、公約の実現を待つ余裕はなく、東京大学では授業料の値上げが決まったばかり。学生を取り巻く環境は厳しさを増す一方です。
東京大学の学生(3年)
「実家が裕福ではないので、仕送りをする余裕がない。『奨学金とバイト代で生活してね』とずっと言われていて」
これまで家賃や生活費は奨学金とアルバイト代でまかなってきましたが…

東京大学の学生(3年)
「『9月にあなたの親の年収が奨学金の対象から外れたので、給付の奨学金は来月からない』と通知がきた」
10月から月4万円の給付型の奨学金が打ち切りに。授業料免除の対象からも外れ、授業料も全額自分で支払うことになりました。

東京大学の学生(3年)
「弟が私立の大学に通っていて、弟の授業料に親がかかりきりなので、僕はアルバイトを週6日に増やして、何とか学費を払おうとしている」
生活が困窮する中、進学への意欲は薄れていきました。
東京大学の学生(3年)
「大学1年生の時はすごく大学院に行きたいなと思っていたが、奨学金とアルバイトでという生活を3年間をしていると、お金がぎりぎりの状態で生活するのがすごく嫌だなと思ってしまって、大学院進学は割と3年の頭の段階で諦めて…」
その上で、衆院選の候補者に望むことは。
東京大学の学生(3年)
「高等教育の無償化というのはお願いしたい。それが無理なら103万の壁を撤廃して、奨学金を借りられない人でも学費が稼げるような環境を整えてほしい」