「手足口病」41都府県で警戒レベル

さらに、「手足口病」の患者数も、41都府県で警報レベルとなっています。
例年夏頃に患者数が増えますが、今年は7月のピークのあと、9月・10月にかけて再び患者数が増加しています。
「手足口病」は口の中や手足などに水泡を伴う複数の発疹が出るウイルス性の感染症です。
4歳くらいまでの子どもを中心に広がりますが、寒暖差の影響で感染者が増えていて今年は大人の患者も多いそうです。

恵俊彰:
いったん8月で落ち着いたように見えるんですが、なぜまた流行るんですか?

いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
手足口病は元々複数のウイルスの型が関与すると言われていて、今流行っているのは前半と別のタイプのウイルスが主体だと言われています。
従って2回かかるお子さんと、あとは幅広い年齢層に感染が広がったということが2度目の波を作っているんだと思います。

恵俊彰:
4歳ぐらいまでのお子さんがかかるという印象ですけど、大人もかかるんですね。

伊藤博道院長:
今は結構大人の方が多いです。
お子さんは熱が出たり風邪の症状があって、その後手足に水ぶくれを伴うような赤い発疹が出るんですけど、徐々に軽快することが多いです。ただ口の中にできた場合にはなかなか食べ物が飲み込めなかったり、食欲が減ったりすることがありますので脱水に注意が必要です。
大人の場合は、手足の水泡の痛みがかなり強い方がいますので、これが要注意です。
大人は比較的熱の頻度は低いと思います。くしゃみとか咳とかもない人の方が多いです。

恵俊彰:
薬はあるんですか?

伊藤博道院長:
基本的に対症療法なので、痛み止めや塗り薬が主体になります。食事が取れない場合には点滴が必要になりますし、点滴が連続的に必要であれば入院が必要になるケースもあります。

コメンテーター 土屋礼央:
うちの小学校6年生の子は、サッカーの対戦相手のチームに感染症が多くて人数が足りずに試合が中止になりましたね。
対策するなら、手洗いうがいと、やっぱりよく寝ることなどなんですかね。

伊藤博道院長:
ワクチンがあるわけでもありませんし、専門の薬があるわけでもありません。
接触感染・飛沫感染ですから、やはり手洗いや咳エチケット、うがい、入浴や食事や睡眠などで、体の内なる免疫力をきちんと整えておくことが大事です。