生産者が足並みを揃え水揚げを遅らせたのは、海水温が高いほか、カキ殻の発生を抑える狙いです。昨シーズンは、約16.8万立方メートル。小学校の25メートルプールに換算すると、約460杯です。カキ殻はほぼ100%再利用されるが、最近は「余る」傾向になっています。

広島県内では、2020年以降、鳥インフルエンザが毎年、報告されています。カキ殻を飼料としていたニワトリの数が激減し、いわゆる「需要と供給のバランス」が崩れています。広島県などは、むき身重量が小さい時期には、かき打ちの週休日を自主設定し、排出を抑えるよう呼びかけています。

一方、カキ殻は海にまくことで、海底のヘドロを抑える浄化する効果もあります。カキ殻を減らす抜本的な対策について、県や生産者などの試行錯誤が続きます。