支援者は「好きか嫌いかっていうと嫌いな人が多い。だけど、いないと困る」

福井・小浜市を含む福井2区。保守分裂で注目を集めている選挙区だ。

ウグイス
「衆議院は高木、高木毅、8期24年の経験を持つ高木」

無所属で立候補している自民党、元国対委員長の高木毅氏。安倍派の事務総長を務めた、いわゆる安倍派5人衆の一人だ。

無所属 高木毅候補
「高木でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます」

高木氏は1019万円にのぼるパーティー収入の不記載問題で6か月の党員資格停止処分を受け、今回の衆院選では自民党本部から非公認とされた。

この衆院選は、お詫びから始まる戦いなのだという。

村瀬キャスター
「ご自身も1000万円を超え、また安倍派の幹部でもあるという意味では、もろの当事者になられる」

高木候補
「多くの方に政治不信を招いた。ご支援いただいた方の期待を裏切った。ご迷惑をかけて心配をかけたということは本当に申し訳なく思ってまして、まずは本当にお詫びを申し上げたい」

無所属として地元を回る高木氏。これまでの実績などを有権者に訴え、支持を広げたいところだが…

高木候補
「今回のことについてこの場で心よりお詫びを申し上げる次第でございます。本当にこの度は申し訳ございません」

党本部からは非公認となったとはいえ公示日に行われた出陣式では、自民党関係者も多く集まり、会場は支援者で埋め尽くされていた。

自民党に所属の宮本俊 福井県議会議長。独特の言い回しで支援を訴えた。

宮本俊 福井県議会議長
「私がよく使う言葉、好きな言葉に、“黒い猫も白い猫もネズミ捕る猫はいい猫”という言葉があります。今回高木さんが黒だとはもちろん申しません。ただ、純白なところにちょっとくすみが入ったのも事実だと思いますが、大切なことはネズミを捕るかどうかなんです。その仕事をきちんとしてもらう為には、他の方になっていただいたんでは困る」

宮本氏は福井県連が、「自由投票」との方針を示したことで、無所属の高木氏支持に回ったという。

宮本 福井県議会議長
「国会議員としての仕事をどうするんだっていう話の中では、ネズミ捕る猫は、いい猫なんだという表現でね、じゃあ他の方クリーンでしょたぶん。裏金についてという意味では、クリーンなという表現がいいのかもしれないですけど、ネズミ捕ってもらえますかねっていうところに、やっぱりクエスチョンマークなのでああいう表現を使ったということです。裏金の問題は大きい問題だしそれがあってもいいじゃないかということではないけれども、高木さんに仕事をしてもらうかどうかということが問われてるんです。だから好きか嫌いかっていうと嫌いな人が多いと思います。私は嫌いとは言いませんけれども別に好きではないですから。だけど、いないと困るんです。それだけです。もう簡単に言うと」

高木氏は、地元経済活性化のため全国で最も多くの原発を抱える福井県で原発政策を推進してきたほか、北陸新幹線の延伸も主張している。

高木候補
「ほとんど前回と同じような方が、しっかりといわゆる自民党の支部の方たちも事実上の公認ではないですけど、もちろん公認じゃないでしょうけど、一緒の方たちがしっかりやっぱりやっていただいてるってのはありがたい」

有権者は…

有権者
「自民党の裏金は絶対に嫌です。庶民は1円でも税金をごまかさずに納めているのに、あの人たちは何千万円というお金を記載しなくて、“訂正しました。修正しました”それでOKですか。ちょっと納得できません」

有権者
「現職(高木候補)支持や新幹線問題やら、敦賀にもってきたのもそうやし、これから大阪の方につなぐのも」

有権者
「そんなに甘くはないと思いますわ。庶民は物価高の中で厳しい生活をしているんでね。利得を個人的に得ているというのは有権者として許しがたい」

高木氏に今後のことを聞くと…

村瀬キャスター
「ただあの選挙カーを見ますと、自民党の文字がないですね」

高木候補
「しばらく預けてます。また必ずいただきます」

村瀬キャスター
「また戻る?」

高木候補
「もちろんです。戻らないとやっぱりね、仕事をしっかりするためには、やっぱり党にいるってのは大きなことだと思いますし、これまでもそうやってきましたから」