地下水で室内温度を調節・木材の繊維で栽培
アムステルダムから車で1時間半の街にある「コッパート・クレス」の野菜工場。料理に添えるシソやトウミョウなどを中心に、約90種類の野菜を栽培しています。
中には、こんな変わった野菜も。(コッパート・クレス スタイン・バーンCEO)「これはオイスターリーフ(牡蠣の葉)です」
実際に食べてみると (記者)「おお!牡蠣の味がします」
これらの野菜、栽培に化石燃料由来のエネルギーは一切使っていないといいます。
カギは工場内に張り巡らされたパイプ。地下水を使って室内の温度を調節しています。
(コッパート・クレス R&Dディレクター バート・ファン・メールスさん)「地下水を戻したり入れたりしています」
仕組みはこうです。室内の温度が高い時には、冷たい地下水をくみ上げて循環させることで室内の温度を下げ、温まった水は再び地下に戻します。逆に温度が低くなったら、温かい地下水をくみ上げる、ということを繰り返しているのです。
他にも、栽培には土の代わりに木材の繊維を使っています。育て終わったら紙の原料にする予定で、工場からの“廃棄物ゼロ”を目指しています。
(コッパート・クレス スタイン・バーンCEO)「『持続可能』とは地球や人々への害が少ないことを意味します。ですが、害が少ないだけでは十分ではありません。さらに一歩踏み出して『循環』が大事になるのです」
オランダ特産のチーズをふんだんに使ったチーズトースト。ソースに使われるトマトなども、循環を意識した方法で栽培されていて、万博パビリオンのカフェでも提供される予定です。