石破氏・高市氏・小泉氏による“三つ巴の戦い”に?

藤森祥平キャスター:
自民党総裁選の現在の情勢はJNNの取材によると、国会議員票では小泉進次郎氏がトップになっている一方、党員・党友による地方票は石破茂氏と高市早苗氏が支持を広げているので、“三つ巴の戦い”になりそうだということです。

石破氏と高市氏は国会議員票では35人前後とそれほど伸びていないのに、地方票をとっているのはどういうことなのでしょうか?

岩田政治部長:
地方票を入れるのは自民党員ですが、自民党員というのはどういう人なのか自民党関係者に聞くと、地方に住んでいる高齢の男性が比較的多く、保守的な考えの人が多いということです。ですので、保守層に非常に強い高市氏への支持が広がっているということは頷けるかなと思います。

また、ある自民党幹部によると石破氏自身も「最後の戦い」と言っていましたが、今回5回目の総裁選なのでこの言葉が党員には効果的で、「今回は石破氏を応援してあげよう」という動きが広がっているということです。

藤森キャスター:
そうなりますと、決選投票は2人の戦いになるのは確実と見られています。

石破氏vs高市氏、石破氏vs小泉氏、小泉氏vs高市氏の3つのパターンが考えられます。実際はどのケースに当てはまりそうですか?

岩田政治部長:
永田町では石破氏vs高市氏、あるいは石破氏vs小泉氏のどちらかになる可能性が高いと見られています。小泉氏vs高市氏の可能性は非常に低いのではないかと見られています。

藤森キャスター:
まず、石破氏vs高市氏になった場合はどうなるのでしょうか?

岩田政治部長:
重鎮の動きや立ち位置なども含めて見ていきますと、岸田総理は「自分がやってきた政策を引き継いでほしい」という思いが強いので、石破氏にその“政策の継承”を期待しているところがあります。

一方、麻生副総裁については、私達の最新の取材では、麻生副総裁が麻生派の一部の議員に電話をして、「高市氏を推すように」と話をしたということで、麻生副総裁は高市氏を推す考えだということが明確になってきている状況です。

藤森キャスター:
では、石破氏と小泉氏による決選投票の場合はどうなるのでしょうか?

岩田政治部長:
この2人の場合ですが、岸田総理は当初、側近の議員が小泉氏の陣営に入ったこともあったので、小泉氏を推すのかというような動きでした。しかし25日、石破氏が「岸田政権の経済政策を引き継ぐ」と記者会見で明言をしたので、これを受けて少し石破氏寄りにもなっているのかな、中立かなという状況です。

小泉陣営の議員は26日夜、相当激しく動いていて、さらにこの上積みができる可能性があるというふうに話しているので、本当に最後の最後までわからないという状況です。