今回は豊かな海の恵みに加えて地域の産業を新たな観光資源にしようという大分県佐伯市の取り組みに注目します。

佐伯市の造船所でおよそ2年半ぶりに一般公開された進水式。地元の小学生も参加して船の誕生を祝いました。

(小学生)「船が水に入るところがとても迫力がありました」「佐伯で造られた船が海外に行くのがすごいと思いました」

古くから造船のまちとして栄えた佐伯市。市内には3つの造船所があります。

高い技術を駆使して建造された砕氷船が話題になるなど地元が誇る産業です。この造船を観光に活かす取り組みが…

(佐伯市観光協会・永松毅文さん)「佐伯が持っているほかにない観光素材と考えているので、2年前から進水式を食や体験の一環として観光ツアーに組ん込んでお知らせするようにしています」

市内の店舗では進水式の見学を呼びかけるのぼりやポスターが掲げられ気運を盛り上げています。新型コロナの影響で一般公開できない時期が続きましたが、少しずつ再開されています。

(永松毅文さん)「進水で船が出ていく姿を間近に見られるというのは感動しますので、ご覧になったお客様はまた来たいとおっしゃいます。佐伯市内には3つの造船所がありますから、それぞれの特長を生かしたツアーを作っていこうと思っています」

一方、19年目を迎えた東九州伊勢えび海道は9月2日からスタート。佐伯市と延岡市の飲食店30店舗が参加し、2022年も新鮮な伊勢えびが堪能できます。

佐伯市蒲江の民宿、「三休」では水揚げされたばかりのイセエビを刺身や焼き物、みそ汁に仕上げて提供しています。蒲江でとれた他の新鮮な魚介類も織り込んでいて、豪華な海のフルコースが堪能できます。

(御料理民宿三休・高橋敏郎代表)「蒲江の味を提供しようということで、その日取れた魚やカニとかエビとかをよそから来ていただいたお客さんに喜んでもらえるように提供は考えさせていただいてます」

イセエビをメインに蒲江の海の幸が勢ぞろいしたコース。その味は。

(田邉記者)「すごい歯ごたえですね。甘味も強いです。贅沢感を感じることができます」

この店ではすでに予約がいっぱいの日もあり、客の半数はリピーターということです。

(高橋敏郎代表)「伊勢えび海道の時期を利用して食べてもらえれば、少しでも安く食べていただけるんじゃないかなと思います。できれば早めに計画を立てるといいかと思います」