40年以上続く「儀式」のような行為

富山県障害者芸術活動支援センター
米田昌功さん「人ってこんなに魅力的なんだとか、おもしろいだとか。障がいのあるなし関係なく人の魅力的なところを掘り下げたりとか、そういうものを見つけられる人が増えていくっていうことにつながるので、それがさふらん生活園の活動を見ているとすごくわかりやすい」

知的障がいのある人たちが通う「さふらん生活園」では、利用者それぞれが自由に自分の好きなことをして時間を過ごしています。

中には、ひたすら“ある行為”に没頭している人も。

藤本正人さん(59)です。

食事とお風呂以外のほどんどの時間、ひもの先につけたカセットテープをくるくると回したり、ゆらゆら揺らしたりという行為をくり返しています。

時々、相方の加藤卓司さん(56)にひもを直してもらいます。

一日中続く「儀式」のような不思議な行為。
スタッフはこの行為をやめさせず40年以上見守っています。

さふらん生活園スタッフ 岩瀬敬裕さん「これたぶん言葉の代わりだと思っているんですけども、こういうことでコミュニケーションを外界と図る人がいるんだよってことはみなさんに見ていただいて」「なるべく面白人間紹介にならないようにっていうのは伝えながらも、それでもやっぱりなるべくたくさんの人に見て考えていただければ」