小川キャスター:
石破さんは総裁も含めて説明責任を果たしていく必要があると言っていますが、納得していないという声に対して、具体的に何をどのように説明していく必要があるとお考えですか?

元幹事長 石破茂(67):
これは一体そのお金を何に使ったんですかということなんですよね。載せていないのはよろしくないです。それは当たり前のこと。「政治活動に使いました」とみんな言っているわけです。本当にそれに使いましたねということを納得してもらわなければ、どうにもなりません。そして、なぜ記載をしなかったのかということ。

そして、国民の皆さんが納得していないのは、本当にすみませんでした、申し訳ありません、ということは、その議員だけではなく、党が負わなければいけないのです。

地元を歩いてみても、全国を歩いてみても、これはおかしいよねというのは、それぞれの議員に対してもありますが、自民党に対して許せんと思っている方が大勢います。誰でもそうですが、総裁として、仮に自分がなったとすれば、自分もその説明責任を果たさなければいけないのは当たり前のことだと思っております。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩:
茂木さんに政策活動費についてお伺いします。中身についてはいろいろ説明しているのですが、手続きについてです。自民党の中でもみんなで話し合って決めた。連立与党の公明党にも譲歩してもらって決めた。その時の責任者である茂木さんが「いち抜けた」で、廃止というのでは一緒にやってきた人はがっかりしていると思いますが、いかがですか。

幹事長 茂木敏充(68):
政治資金規正法を改正するにあたって、まず我が党として、2度と同じ問題を起こさない、再発防止策を中心に法案を作ってまいりました。公明党との間でもその話をしてきました。最終局面になって、政策活動費などの問題が出てきて、検討課題として残ったわけです。

上限をいくらにするか、また公開を10年後にするということ。幹事長だったので政策活動費を使ってきましたが、これをどうしていくかと考える中で、もう1回仕分けがきちんとできないかと、表にできるのではないか、などを検討して、これは表にすることが出来ると。

今までは政治活動の自由と公開性、このバランスの中で公開してこなかったんですけど、公開することは十分可能だという判断に至ったわけです。決して途中でいろんな議論をして、その中で反対だと言っていたわけではありません。

小川キャスター:
こうした説明に対して、野党の皆さんからも、なぜ国会の最中に発信しなかったんだと、なぜ今更という声が上がっています。

林さんは、政策活動費に関しては、廃止ではなく10年後の領収証公開の前倒しを訴えていますが、これで世論は納得すると思われますか?

官房長官 林芳正(63):
与野党、それから与党の中でもいろいろ議論して、結論が出ています。私は、まだ衆議院に来て日が浅く、党の役職をやったことがないので、まずは自分が総裁になったら、どういう使い方をしていたのか、しっかり精査したいと思います。

その上で幹事長が言った通り、いろんな工夫をすれば廃止ができるという結論になれば、そういう道もあると思います。まず、10年というのは、あまりにも長すぎると思っているので、なるべく前倒ししたいと考えております。

小川キャスター:
この問題のけじめとして、河野さんは不記載分の返納をいち早く訴えていましたが、それで国民の納得は得られると思われますか?

デジタル大臣 河野太郎(61):
この問題は法律的に、あるいは捜査当局的には申請書類の訂正で決着しているわけですが、それではなかなかけじめにならないだろうと思っています。不記載になってしまった、その金額を自分の手元から放す、国庫へ収めるのがけじめの付け方として、私は一番きちんとしているのではないかと思います。

小川キャスター:
加藤さんも返納について言及していますが、いかがですか?

元官房長官 加藤勝信(68):
個々の方たちで、すでにいろいろやっている方もいます。私は同時に、党としての責任があるということをずっと申し上げています。党もこの期間、長くこうした状態を放置してしまった。

それに対して私ども自民党、各党も政党交付金というものをいただいているわけで、不記載分については政党交付金の中から国庫に返納する形で、党としての責任を果たすべきだと思います。実は改正政治資金法の検討事項になっております。三つあるんですが、そのうちの一つに政党交付金の未交付という考え方があって、その考え方を前倒しするということです。

小川キャスター:
上川さんは更なる説明の必要性については、いかがですか?

外務大臣 上川陽子(71):
永田町の論理と、国民の皆様の間にはギャップが大きいということを感じます。その意味では、今も国会議員、自民党の国会議員1人1人の姿勢そのものが厳しく問われていると思います。コンプライアンスとガバナンスの徹底が鍵になります。私自身、できるだけお金のかからない政治活動をしてきました。また大臣期間中は閣僚として、大臣規範をしっかりと守る。そしてパーティーはしない。こういうことで徹底をしてきました。

それぞれ1人1人の説明責任、法律に則り、党のガバナンスコードをしっかり守ってコンプライアンスを高めていくことが必要と考えます。

小川キャスター:
感覚のギャップという言及がありましたが、どう埋めていくのか。小泉さんは総裁になられたらどのような政治改革をやっていきますか?

元環境大臣 小泉進次郎(43):
まずお金の問題については、二つやらなければいけないと思っています。一つが政策活動費の廃止。そしてもう一つが旧文通費の使い道の公開、残ったものは、国庫に返納することを義務付けること。

その理由は、やはり昨年から起きた問題、まだ決着をつけられてないんですよね。国民の皆さんの約9割が納得していない。未だに政治のお金の流れが不透明だという疑念が拭えない。そこに応えるためには、この二つはしっかりとやらなければいけないと考えています。

(「news23」9月17日収録)