「これから少しずつ政治家も変わってくる」
ホラン千秋キャスター:
戦略のことを考えると、触れて得なことはないので政策を訴えた方がいいというロジックはわかります。ただ、有権者からすると、すごく都合がいいなと思いますよね。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
現実には“裏金議員”と言われる人は約80人います。議員票は367です。367分の80は、かなり大きい比率なので、裏金問題を厳しく追及して80票を逃したくないのでしょう。
もう一つは、おそらく次の総選挙で、裏金問題が争点になることをなるべく避けたい。裏金問題は過去の話だ、と少しずつシフトしていきたいという気持ちもあると思います。
井上貴博キャスター:
総裁選がお祭りのようになっていますが、起点を考えると、脱税まがいのことを行ったわけですよね。
ストレート言ってしまうと、“脱税政党”がどう変わろうとしているんですかと。裏金事件について、押し並べて腰砕けになり再調査もしない。しかも、法律の抜け道も防ぐようなこともしない。
結局のところ、総選挙で勝てる候補がいい。しかし候補者から見ると、国会議員票が欲しいので、内向きの論理に終始していって帰着する。すごくわかりやすい構図だなと思います。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
政治家の皆さんに絡む問題や改革してほしいことは山ほどありますが、過去にあった問題にどう対処していってくれるのかを、有権者が忘れずに見続ける必要はあると感じています。
話した時間で言うと、1人10分しかないのも結構問題だと思います。私もトークセッションに出ますが、10分はあっという間に終わります。1人1人が自身の政策をしっかり話す時間を、もう少し作っていってほしいという思いもあります。
ホランキャスター:
総裁選は、ある意味、私たちは関与できない部分なので、内々に向けて政策を発表する場かもしれません。
しかし総選挙になったときに、代表に選ばれた人は裏金事件についてなんて触れるのか、余計に注目される部分はありますよね。
TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
おそらく、これから少しずつ政治家も変わってくると思います。
例えば、今回もどこかの段階で総裁選で勝てる見込みがなくなったら、意外と厳しいことを言い始めたりすると思います。
総裁選は自民党員や議員が対象ですが、総選挙になると一般国民が対象なので、有権者にしっかり届くようなことを言わなくてはいけない。なので、候補者も少しずつ変わっていくでしょう。そこはよく見ていかなくてはいけないと思います。
井上キャスター:
コロコロ言うことが変わる人は務まらないでしょう。
外交も大事、経済も大事、いろんなことが大事な中の一つかもしれませんが、お金に汚い人が他の改革ができるのかと感じますよね。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
一事が万事という言葉もありますが、一つのことをしっかり最後までやりきれなかったら、他のこともできないだろうと思いますよね。