広がる教育格差
今回は、塾や習い事に関する話題です。子どもの頃に、習字やそろばん、ピアノ、水泳などを習っていた人も多いのではないでしょうか。
しかし、家庭の経済状況によっては教育費に回すお金がないという家庭も増えていて、子どもに「教育格差」が生まれています。
子どもの教育格差をなくす取り組みをしている東京の団体「チャンス・フォー・チルドレン」によりますと、経済的に厳しい家庭の子どものおよそ3人に1人が、習い事はおろか、スポーツ観戦や旅行、お祭などを体験する機会がないそうです。
さらに記録的な物価高で、そうした家庭の7割以上で子どもの教育への支出が減っています。
一方で、世帯収入が高い家ほど子どもの教育にお金をかけていて、学力テストの成績も良く、大学進学率も高いことが分かっています。

「チャンス・フォー・チルドレン」代表 今井悠介さん
「この背景には貧困という問題があるわけですけれども、経済的に生活全般が苦しいご家庭ですと、子ども自身がやりたくても諦めなきゃいけないことがたくさん出てくる。『塾に行きたいけど行けない』という子もいますし、『サッカーをやりたかったんだけどできなかった』とか、あるいは『ピアノを一回やってみたかったけど親に言い出せなかった』とか、そういうことを言っている子ってたくさんいて、小さい頃から『こんなことをやってみたいけど、これを親に言ったら困るだろうな』といって飲み込んでしまう経験を繰り返している子たちがたくさんいますね」