外での撮影は時間との戦い!こんなに手間がかかるんです

かつて上野彦馬の撮影局があった長崎市伊勢町。

今回、ここで初めて風景写真に挑戦する。

山の稜線を頼りに、150年前、彦馬が撮影した写真に近いアングルを目指す。

カメラをセットしたら、龍一さんはカメラ番。啓一朗さんはガラス板の下処理のためスタジオへ。


湿板写真は、ガラス板に塗った液が乾かないうちに撮影・現像しなければならず、外での撮影は、時間との戦い! 暗室のあるスタジオから15分圏内が限度だ。


現場に戻って撮影。「せーの、はい。1・2」


柴原 啓一朗 さん:「これで1回、スタジオ戻りまーす」
柴原 龍一 さん:「はーい、お願いしまーす」

撮影したら、再び暗室へと急ぐ。

現像してみないと出来がわからない難しさ。

もやがかかったように白くなってしまった。

(電話)柴原 啓一朗 さん:「ちょっと露出がオーバーだったので、もう一回いきましょう」

(電話)柴原 龍一 さん:「了解しましたー。お願いします」
多い時には、5~6回撮り直すこともあるとか。

龍一さんは、その間 ひたすら待ち続ける・・・

柴原 龍一 さん:「どうしたらより良くなるかなぁとか、そういうのを考えながら待っています」
撮影2回目。

柴原 啓一朗 さん:「できあがるまで めちゃめちゃ 手間と時間がかかるんですけど、(撮影した湿板写真は)今後100年以上残っていく可能性が大きい。そこまで意識して撮影して準備して。ガラス一枚にこれだけ思い込められるというのは、普通のデジカメで撮る一枚とは重みがだいぶ違うかなと」

上野彦馬が撮影した写真と

150年の時を経て2人が撮った写真ー。