「誰かを排除しようとか、そういう事柄が戦争にも結びつく」

(日本基督教団函館教会 松本紳一郎牧師)「キリスト教の信徒は、“すべての人が罪びと”だという信仰に立っていますけれども、すべての人が罪びとだと言った途端に“天皇も裁かれなくちゃいけないのか”という話になってしまう。当時は天皇は神として崇められていましたから、天皇が神ではないということは国体に反するということになってしまいますね。戦時下の当局の見地からすると、危険思想だと」
そして松本牧師は、市民の密告が小山さんの逮捕につながったことも現代の私たちに重い教訓を投げかけていると考えています。
(松本紳一郎牧師)「権力に直接弾圧されたというよりも、隣の人が“こういう思想は好ましくない”というふうに思った時にそれを排除すると。連帯意識を強めるために誰かを排除しようとか、よそ者扱いしようとか、そういう事柄が結局やっぱり戦争にも結びつくし、ごく身近で起こりうるんだということを、私たちはこの機会に考えなくちゃいけないんじゃないかと思いますね」
(MBS報道センター 松本陸)














