「川は常に変わる」身近な存在でも油断大敵

増水のほかにも、大雨で注意しなければならないのが地形の変化だ。河川財団の菅原一成さんによると、大雨や洪水などで大量の水が川に流れることで川底も削られる。1年前には安全に泳ぐことができたかもしれないが、翌年には川底に大きな石が沈んでいるなど、川の形が変わっている場合もあるという。

河川財団 菅原一成さん

河川財団 菅原一成さん
「川は刻々と変化する、常に変わるものだというところ、なおかつ大雨や洪水のときにはさらに大きく変化します。陸からでは川の深さはわかりませんし、大雨が降れば増水することもあるので、100%安全な川というのは少ないかもしれません」

菅原さんは、川は身近であるがゆえに事故が起こりやすいと考える。

「川はどこにでもあって、子ども同士で遊びに行くことができる。海だと親が車を出してくれることがあると思うが、子ども同士で行ける範囲にあるので川は事故が多くなると思います」

そして川での悲痛な事故を防ぐためには、菅原さんはライフジャケットの着用が必須だと語る。

「川でライフジャケットを着用しないのは、相当リスクが高くなります。自分自身の浮力だけでは十分ではないので、補うために外部の浮力体を身につける必要があります。ライフジャケットを着用することで、頭が水面より上に出て、浮いた姿勢のまま助けを呼ぶことができます」