そもそもコバエの発生源は? 料理を守るためにできること

──こうしたコバエから料理を守るためには、どうすれば…?

「そもそもコバエは、テーブルに料理を置いてすぐに寄ってくるわけではありません。部屋にもともと潜んでいたものが、たまたま料理が置かれて誘因された…と考えるのが自然です。

ノミバエは、浄化槽や排水溝のぬめりから発生するほか、家具の後ろなどで知らないうちに死んだゴキブリや、屋根裏で駆除されたネズミの死骸に産卵することもあります。

ショウジョウバエは、ビールやワインの空き缶・空き瓶を洗わずに放置してしまうと、そこから発生することがあります。温度が高い季節は、三角コーナーにキャベツやレタスの葉っぱを捨てると1~2日で腐り始めるため、そこにも寄ってきて、上をふわふわ飛んでいますね」

──つまり食卓におけるコバエ対策としては、コバエが好みそうな料理を避けるというより、コバエの発生源そのものを断つことだと…。

「なかなか毎日掃除するわけにはいかないと思いますが、まずは水回りのぬめりに注意したり、三角コーナーにゴミを溜めないようにしたり…といったところでしょうか。

もちろん、食品はなるべく食べる直前に調理し、なおかつ長いことテーブルに置き続けないようにすることも肝心だと思います」

たとえ料理への被害は考えにくいとしても、「さっきコバエが止まっちゃったけど大丈夫かな…」と食事中に悩むのはごめんこうむりたいところだ。

夏場は温度が高いため、コバエの卵が短期間で発育してしまうほか、コバエが活発に飛翔するのにも適した季節なのだと橋本さんはいう。

筆者のように食卓でコバエを見かけてしまったという人は一度、つい掃除を怠ってしまっている場所はないか、家の中を点検してみてはどうだろうか。それは恐らく“虫の知らせ”だから。