かつての労働歌“砂取節”に期待

砂取節の練習

珠洲市馬緤町に伝わる砂取節。
かつて町にあった、塩田での仕事の時に歌われていたもので、この地に歌い継がれてきました。珠洲市の外浦海岸に面した馬緤町は、72世帯、およそ140人が暮らしていました。しかし、元日に発生した能登半島地震で約40棟の住宅が全壊・大規模半壊。高齢者の多くは、ふるさとを離れ、白山市などの二次避難所で生活しています。その中で、この地に残った人も。

自主避難所で寝泊まりし、身を寄せる住民のために力を注いでいる坂秀幸さん。坂さんの住宅も大きな被害を受けて住むことができなくなりました。坂さんは、自宅を案内しながら「金をかけて直せば住めるけれど金をかける値がない。この家にこだわる必要もないと思うので」と話します。

坂さん「市役所で技術系の職員として働いていたので、自分がやらなかったら水道の補修とかもできない。自分が逃げ出す訳にはいかない、と思った」

この地に残った人たちは、全国のボランティアとともに、自主避難所の運営・手伝いにあたり、現在も身を寄せている17人の生活を支えています。