
野村被告は、元漁協組合長射殺事件や歯科医師襲撃事件などの4つの事件について起訴された。しかし、トップの指示を示す直接的な証拠はなく、裁判では指揮命令系統の解明が最大のハードルとなった。
尾上専務理事「工藤会の幹部は毎日、野村悟の本家に日参をしながらご機嫌伺いということを毎日やってました。配下の組員がひれ伏すと、そういった状況をとりながら神格化されていって野村被告の指示は絶対なんだという状況が生まれていった」
◆死刑判決に「生涯後悔するぞ」
記者リポート「たったいま、野村被告に死刑判決が言い渡されました」

1審の福岡地裁は「野村被告の指示命令があった」などととして共謀事実を認定し、検察側の求刑通り死刑判決を言い渡した。トップの立件から実に7年。法廷にいた尾上氏も万感の思いで判決を聞いていた。その直後だった。