強い勢力で日本に接近する台風が近年増えている

関西エリアに甚大な被害をもたらした2018年台風21号

筆保教授は近年、日本に上陸する台風の勢力が強くなっていることを指摘します。「ここ数年ですけれども、勢力の強い台風が上陸しやすくなっています。その一つの要因は、海水温です。暖かい海水域がどんどん日本近海に迫っています。2018年の台風21号や、2019年にやってきた「房総半島台風」と「東日本台風」は本当に強く、大きな被害を出しました。このような台風が増えているということが、近年の特徴ですね。」

関西エリアに甚大な被害をもたらした2018年台風21号

2018年は非常に強い勢力で上陸した台風21号によって、関西エリアの交通やインフラが麻痺しました。「非常に強い勢力」で日本に上陸した台風は、1993年台風13号以来25年ぶりのことでした。2019年は「令和元年房総半島台風」による暴風などの影響で、千葉県を中心に甚大な被害が発生。また、「令和元年東日本台風」では、大雨による土砂災害や河川の氾濫被害が、東日本と東北地方の広域に及びました。