「飼い犬が捨てられたものから増えたと…」市は保護活動のためパトロール

 そもそもなぜ野犬はこの地域に住み着くようになったのか、和歌山市に聞きました。

 (和歌山市動物愛護管理センター 北辰悟センター長)「もともと野犬は、飼い犬が捨てられたものから増えたと言われています。(雑賀崎は)地形的にも急峻な崖になっています。人が近づくこともできないということから、あそこで生息しているのではないでしょうかね」

 こうした状況に市も黙っているわけではありません。野犬の保護活動のためほぼ毎日パトロールをしています。取材班が同行した日は、気温30℃を超える天気でしたが、車のエンジン音を聞くと逃げてしまうため、歩いて巡回していきます。

 (北辰悟センター長)「(Q野犬はいそう?)きょうはちょっとね…これだけ気温が上がると、犬もあまり出てこないですね」
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 漁港で探していると、一頭の白い犬を発見。囲い込もうと職員も一斉に走り出しますが、職員を見つけた瞬間、猛スピードで走りだし、あっという間に姿を消してしまいました。

 (北辰悟センター長)「犬も分かっていますから。…向こうに逃げた?」

 その後は、人が立ち入りにくい山の斜面や茂みもくまなく探していきます。
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 (北辰悟センター長)「絶壁です。こういったところに逃げるのでなかなか保護しにくいですね」

 結局、この日は2時間ほどで2頭の野犬を見つけましたが、保護することはできませんでした。市では檻の設置もしていますが、警戒心が強く、多くても月に3、4頭ほどしか入らないといいます。