どうすれば、舌をヤケドせずに食べれるの?
ーーなるほど。では、猫舌の人はどうすれば舌をヤケドせずに食べることが出来るんでしょうか。

熱いものを食べるときは、舌の中央部分もしくは奥の方に乗せる。熱い飲み物を飲むときは、上あごに舌をくっつけ、下のスペースを作って、そこに飲み物を流し込む。もしくは、下の歯の裏に舌先をくっつけて、飲む。とにかく、舌の先端を守るとヤケドしないですよ。
ーー練習すれば、誰もが猫舌を克服出来るという事ですか?
はい。猫舌の人は「舌の使い方が上手くない」ということです。意識してとにかく舌を良く動かす、これにつきます。
舌を動かすことで、舌の筋肉(舌自体が筋肉です)が鍛えられ、正常な呼吸、正常な摂食嚥下(噛んで飲み込む)が確立され、全身の健康維持に大きく役立ちます。
さらに、筋肉を通る神経は脳に直結するので、脳が活性化され、認知能力の維持・向上にも大きく影響を与えてくれますよ。
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猫舌だから絶対に熱いものが食べられないという訳ではなく「舌の使い方」の問題だということがわかりました。熱いものを食べたり飲んだりするときは舌の位置を意識してみてはいかがでしょうか。
取材:TBSテレビ デジタル編集部・小林愛
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野村洋文(のむら ひろふみ)
日本大学歯学部卒業
トロント大学歯学部留学
日本大学大学院歯学研究科卒
歯学博士
食と口の評論家の肩書で口腔医療の啓発活動に専念している