■広島土砂災害が広く知れ渡るきっかけに

8年前に広島を襲った線状降水帯は、典型的な、教科書に載せられるようなものだったという加藤さん。


その猛烈な雨がもたらした甚大な被害を目の当たりして大きな衝撃を受けました。


ー気象庁気象研究所 加藤 輝之 博士
「広島の土砂災害が非常に大きくて、研究するうえで、線状降水帯と土砂災害を結び付けて、災害に直結するものだというのが非常に鮮明になった。」

■広島の災害きっかけに線状降水帯主体の報道に

災害の直後に気象研究所が報道向けに発表した集中豪雨の解説資料です。


タイトルに加藤さんが「線状降水帯」という言葉を入れたことが、一般にも広く知られるきっかけとなりました。


ー気象庁気象研究所 加藤 輝之 博士
「やはり同じ所で数時間、大雨が続くことが非常に危険」


「広島の場合は、豊後水道から大量の水蒸気が入って、山口と広島の県境の山がトリガーとなって発生する。風上側で新しい積乱雲が次々と発生して、それが一つのかたまりとなって、また次のかたまりができて線状降水帯が形成される。手本みたいな非常にわかりやすい」


「広島での大雨を契機に報道でも線状降水帯が主体となる報道に変わっていった」