■英語表記もSenjo-Kousuitai 2017年には流行語大賞ノミネートも

日本語以外では適切な訳はなく、英語の論文などではそのままSenjo-Kousuitaiと表記されるという線状降水帯。


毎年のように大きな被害が繰り返される中で、人々の関心はさらに高まっています。2017年には、福岡県や大分県に甚大な被害をもたらし、線状降水帯はその年の新語・流行語大賞にノミネートされました。


■高まる期待や関心、困難な予測

2020年7月、熊本県を中心に球磨川が氾濫するなどして甚大な被害につながった線状降水帯による集中豪雨。


気象庁は、前日夕方の時点で、予想雨量を多い所で24時間200ミリと予想していましたが、実際には予想の倍となる400ミリを超えた地点が続出しました。

■日本で起こる集中豪雨の3分の2が線状降水帯

台風周辺で発生するモノを除くと、日本で起こる集中豪雨のおよそ3分の2に、線状降水帯が関係しているといいますが、一方で、事前の予測が非常に難しいことが大きな課題です。


ー熊本の豪雨直後 気象庁長官(当時)の会見
「前日の夕方、夜の段階でも、通常の大雨警報を超えるような災害の可能性が極めて高い状況は想定されていなかった。我々の実力不足。線状降水帯の可能性を想定することは非常に難しい。」