地球温暖化対策のクリーンな電源として普及が進められている太陽光発電。ただ、山間部に作られた大規模な太陽光発電所=メガソーラーについては、土砂災害を引き起こす危険性があるとして専門家が「令和の公害になる」と指摘しています。

雑木林切り開いた太陽光発電所 いたるところに

RKB 今林隆史記者「福岡県・筑豊地区の上空です。山の中で陽の光を反射しているのが太陽光発電のパネルです。山間部のいたるところに大規模な太陽光発電所が見えます」

筑豊の山間部で目につく大規模な太陽光発電所=メガソーラー。

再生可能エネルギーを国が定めた価格で買い取る固定価格買取制度の追い風を受け、拡大し続けています。

その一つ、福岡県添田町のメガソーラーではすぐ下の斜面を重機が整備していました。


RKB 今林隆史記者「この下で去年、住民亡くなる土砂災害起きましたが、一帯は太陽光発電のパネルが敷き詰められていて、地面はコンクリートなどで固められています」

住民は「完成後、水の流れが変わった」


添田町庄では去年7月の豪雨で土砂が民家に流れ込み、70代の女性が亡くなりました。

崩落した斜面は町有地で添田町は9月の完成を目指して斜面を補強する工事を行っています。太陽光発電所は雑木林を切り開いて建設されていて、近所の住民は、完成後「水の流れが変わった」と話していました。

山本文隆 前区長「樹木がたくさん生い茂っていたわけですけど、それが、上の太陽光の発電の工事でだいぶ削り取られた。斜面と一番上の端の際が、今まではずっと木があったのが無くなってしまって、水が流れる道が、こちらの方にまとまって流れてきているんじゃないかと思いました」