雨上がり 結婚相手を求めてシロアリが飛ぶ!

ー【画像①】のように群れて飛ぶことがあるんですか。

(大野さん)
「これが『結婚飛行』と呼ばれる行動ですね。シロアリは巣をどんどん大きく(自分の家の増改築)していくのですが、ある程度、巣が大きくなって余裕ができると、ほかの場所に自分たちの子孫を残そうとします」

「とはいえ、近所に新しい巣があると、エサや場所の取り合いになったり、ケンカになったりするので、できるだけ広い範囲、遠くに子孫を増やそうとします。そのために、女王と王になる候補を大量に飛ばし、集団お見合い・結婚式をします」

「新しい女王や王は基本的には実家に居座ることはできず、飛び立った後は里帰りもできません。一度飛び立つと、結婚相手を見つけて新しい巣を作れなければそこまでなので、この時期、みんな必死に生涯添い遂げる相手を探している時期なのです」

「そして結婚飛行。突然外の世界に出て、天敵に襲われることなく、うまくペアになることができたら、新しい巣を作るために新婚さん二匹で裸一貫、新居を探して歩きだします」

「この時、もう飛ぶことはないので、いらない翅は落として歩き回るアリのようになります。体は真っ黒ですし、遠めに見たらどこがシロアリ?という姿(【画像②】)をしています」

【画像②】シロアリらしくない姿

ーということは、【画像②】のようなムシを見かけたら、要注意ということですね。

(大野さん)
「そうですね。ちょうど彼らは新居探しの真っ最中。私たちのおうちに居候してもらっては困りますからね」