男性は2日間ほど治療を受け、現在、体調は回復しています。ただ、どうして自分が薬物を飲まされるような被害にあったのか。まったく心当たりがなく、男性の妻も不安を抱えたままです。

被害者の男性の妻
「病院で“舌を出してごらん”って言われて見せたらブルーだった…薬の成分が出たと後で聞いた」「こんなことって…あるんだべか?本人が無事でなかったら家族が黙っていない…怖い」

■【「口の中が青くなっていて…」病院が警察に通報】

事件が起きた5月30日午前のことでした。

デイサービスを利用した81歳の男性が突然、意識がもうろうとした状態に陥り、異変に気づいた施設の職員が119番通報し、男性は病院へ搬送されました。

その日の午後1時55分ごろ、今度は男性の治療にあたった病院が『施設から搬送された患者に異常が認められる。口の中が青くなっていて、睡眠薬を飲んだと疑われる』と警察に通報。捜査が始まりました。

関係者から詳しく事情を聴くなどした結果、事件当日、デイサービスに参加していた看護師の渡辺容疑者が逮捕されました。

施設の関係者によると、渡辺容疑者は、被害男性が搬送される際、別の職員と一緒に対応にあたっていたといいます。

被害者の男性(81)
「午前中、デイサービスで手を伸ばしたり、ストレッチの体操を30分くらいやったりした。それから自転車を15分くらいこぐ運動をした後で“きょうは天気がいいから表(屋外)に行って体操しよう”となったんだけれど…そうしたら具合が悪くなって」

「それで自分が“ちょっと薬ないか?”と言ったら、薬を出してくれた…1つ」

「薬を水で飲んだら“スーッ”と、ウソみたいなくらい、ものすごく体調がよくなった…これはいいなと思って“もう1個あるか?”って言ったら『ある』って言うから、2つ飲んだ」