小川留美さんは東京芸術大学を卒業後、音楽をやる目的を見いだせずに別の道に進もうと考えていたそうです。その矢先に、ドイツで受けたレッスンが、小川さんの人生を変えました。

「経験もないようなレッスンの仕方で…。先生が、『ここに200人の観客がいて、たった一回のひと打ちで観客がうなって感激して家に帰れるような音を出してほしい』と言うんですよね」
「うんと公共のお金が出ている。で、自分たちの仕事は、『観客が喜んで感激して家に帰れるようなものを提供する』それが私たちの職業だ、と」