能登半島地震を受けて富山大学らが行った海洋調査で、富山湾の海底に新たな地層が堆積していることなどが分かりました。シロエビやベニズワイガニの不漁につながった可能性が高いとしています。

富山大学などの研究チームは、地震や津波による富山湾の海洋環境や生態系への影響を確認するため、5月31日から海洋調査を行っていました。

その結果、富山湾の水深1300メートル付近の海底に、新たな地層が15センチほど堆積していることを確認。地震による海底地すべりの影響とみられています。

さらに海底近くの海水の濁りが以前より数倍高くなっているほか、水中に含まれる酸素濃度が大きく低下していました。

今シーズン記録的な不漁のシロエビは海底近くで生息するため、このような環境を避けた可能性が高いとしています。

また、不漁だったベニズワイガニは海底地すべりの影響で餌となる生物が埋もれるなど生息環境が悪化したため、別の場所へ移動したのではないかということです。