海外赴任を目指して入社 しかし英語ができず会社に“居場所がなかった”

大学時代の中岡社長

―――長崎県の出身ですが、大阪に本社がある会社に就職しようと思われたのは?
 大学は九州だったんですけど、体育会の先輩がアイコムに勤めていたのと、大学の先生がアイコムと関係がありまして。決め手は「英語が苦手でも頑張ったら海外に行ける可能性がある会社だ」と言われたことですね。「行きます!」って即答してしまいました。当時は全く英語なんてできませんでしたが、海外で働けるチャンスがあるんだったらということで。

―――新入社員の頃の思い出は?
 やはり英語ができなかったのが一番ですかね。だから新入社員の頃は一生のうちで一番勉強したなと思いますね。私が入社した時は、英語が堪能な1つ上2つ上の先輩たちは海外出張にも行っていましたし。英語ができないと自分の居場所がないというか、自信もつきませんので…。そんな時に会社にテニス部を作る話が出て、私が学生時代にテニスをやっていたのを知っていた先輩から「お前がテニス部を作れ」と言われて、テニス部を作ったのが入社2年目か3年目だったと思います。

立ち上げたテニス部が地元大会で優勝

―――会社にテニス部を?
 テニス部を作っても実績がないと会社が部として認めてくれなくて、地元の小さな大会に何回か続けて出場して、準優勝、準優勝としたのですが、それではちょっと弱いと言われ続けて、3回目でようやく優勝することができたんです。それでテニス部をやっと会社が部として認めてくれまして。こういうことがあって、会社での居場所といいますか自分の存在価値といいますか、そういったものを見つけられたような気がしました。仕事に直接関連する話ではないのですけどね。