製品が世界中で大ヒット! 能登地震でも“必ずつながる無線機”が活躍

大ヒット商品「IC-2N」

―――無線機にもいろいろな種類がありますよね?
 海上用、陸上用、航空用といろんな種類がありますね。ヒット商品は、私が入社した1980年代に発売した「IC-2N」という無線機です。周波数を変える時は、当時、対応する周波数に応じた水晶振動子を全部載せて…ということでちょっと手間とスペースが必要だったんですけど、「IC-2N」はサムホイールというダイヤルで数字を合わせるだけで周波数を設定できる機構を搭載して大幅に小型化できたのです。当時としては非常に持ち運びの簡単な機械ということで、世界中でベストセラー、ロングセラーになりました。世界中で売れたので全社員で飛行機をチャーターしてハワイ旅行にいきました。

能登半島地震

―――今年の元日に起きた能登半島地震でも無線機を現地に届けたとか?
 無線機は携帯電話と違って中継局を介さず直接通話できるので、インフラにダメージがあるような大災害の時に役に立ちます。電話は非常に便利なツールですけども、やはり目的も使い方も違うので。一般的によく言われる無線機の強みは同報性と即時性で、インフラに頼らない点も大きいですね。また、非常時という点では、以前、消防士と話した時に、とにかく絶対につながる、火災現場で落としたりぶつけたりしても消火のための水に濡れても必ずつながる、信頼感がある無線機でないと困ると。そういう無線機を提供するのが我々の使命のひとつだと思っていますね。

―――時代とともに無線機に求められる機能に変化は?
 例えば、従来のトランシーバーの機能に加えてIP電話として使える製品を開発しました。IP電話で外線にかけることができますし、外からかかってきた電話を社内の内線に転送することもできます。病院であったりホテルであったりする所で「こういう使い方ができたら便利だな」っていうお話を聞いた上で、「では、当社は何ができるか?」と考えて答えを導き出すという感じですね。