“先生の言葉”で不登校に

不登校になって1年以上が経つ芽生さん

一方で、翔さんのようにいじめられている同級生を、救おうとする子もいる。

大阪の隣、京都市に住む大里芽生さん(13)は、周囲から「死ね」などと言われていたクラスメイトを何とかしてあげてほしいと担任に進言したところ、言下に見て見ぬふりをしろと言われたという。

“大人”への失望から不登校になった彼女に対し、学校側が伝えたメッセージはおよそ信じがたいものだった。

大里芽生さんは、高校生の兄と両親の4人で暮らしている。中学1年生の夏休みが明けた頃から学校に行けなくなった。

自分の部屋には、集合写真や名札など小学校時代の思い出の品々を飾っている。小学生のときには先生から「芽生さんのおかげでクラスが明るくなった」とよく言われたという。特に6年生の担任の先生が大好きで、休みの日も通いたい、と思ったほどだった。

卒業後は地元の中学校に入学。しかし、入学から間もなく同級生の男の子が複数の女子生徒からいじめられているのを目の当たりにする。